８月２８日に、持病の悪化を理由に安倍総理大臣が、突然に辞意を表明した。

歴代最長の長期政権を維持し、当然ながら「功績」も「罪」（汚点）も存在する。

何はともあれ、第二次安倍政権で日本のトップリーダーを７年８ヶ月も務め上げた事に、心より感謝と「お疲れ様でした」と言いたい。

難病指定されている「潰瘍性大腸炎」を患い、気力・体力共に疲弊している事と思いますので、今後はゆっくりと静養と療養に努めてもらいたいと思います。

「志半ばにて職を辞する事は、断腸の思いである」と辞任会見でも言っていましたが、特に政権の看板政策であった「アベノミクス」の後始末が心配である。（結局、経済成長は2018年10月に終息し、アベノミクスの効果は新型コロナ騒動で消失してしまった）

異次元の金融緩和を行い、円安・株高へと誘導した功績は認めるが、その弊害として、巨額の国債発行による財政悪化をどうするのか？その責任を与党はどう果たすのか？不安である。

安倍政権と心中する覚悟で協力してきた日本銀行の黒田総裁は、「梯子を下ろされた」格好となっている。巨額の国債を引き受け、日本の株式を買い支えて金融緩和を継続してきた。

その結果、国の借金である国債は日本のＧＤＰの２倍以上となり、日銀は日本の総上場株式の４０％を保有する筆頭株主です。（日本の上場企業は全て国営企業化されている）

森友・加計問題に「桜を見る会」問題・文書改ざんや隠ぺいなど、うやむやにされているスキャンダルも多々ある。

長期政権ゆえに、このような不祥事問題も山積してしまった。

新型コロナウイルスの影響で経済も失速し、不祥事問題も解決せず、財政悪化は極限に達し、今後は世界的に大不況になる事が確実視されているこの時に、安倍総理は退陣してしまった。後継者は今後どうするのだろうか？

日本がどんなに困難な状況であろうとも、誰かがリーダーにならなければならない。私なら絶対遠慮しますが、政治家という人種は別格のようです。やはり総理大臣という地位は、政治家にとって憧れなのでしょう。しかし、「総理になりたい人」と「総理をやれる人」は違います。今後の日本をどのように導くのか？理念と意欲のある人が必要です。

ポスト安倍の最有力は、岸田氏・菅氏・石破氏と言われています。権力闘争なので、誰が勝利するのか分かりませんが、どのような政策を推進するのか？早く知りたいものです。

来年の１０月（衆議院議員の任期満了）までには総選挙があります。与党や野党の政策を吟味し、今後の日本の行く末を託したいと思います。

私が思う安倍政権最大の功績は、毎年総理大臣が交代していた不安定な日本政権を安定させ、世界のトップらから一目を置かれる存在になり、日本を世界にアピールできた事が最大の功績だったと思います。訪日観光客の爆発的増大やオリパラ誘致など、その効果は顕著でした。「新型コロナ収束後に訪れたい国」のアンケート調査で、日本は断トツのトップになったとの事です。この事は、誇るべき安倍総理のレガシーと私は思います。