「持続化給付金詐欺」性善説の限界。
2022/06/05
新型コロナの緊急支援金として、2年前に行われた「持続化給付金」の詐欺行為で、次々と逮捕や検挙が行われている。
組織的な詐欺行為や、現役の国税局職員などの関与など、見せしめとも言える逮捕が続いている。
そもそも「持続化給付金」は、突然発生した感染病のために社会活動が停止し、経済活動も停止した事業者を救済する目的で行われた。
不正行為が横行する事も予想されたが、緊急事態と言うことでスピード感を持って実施するため、簡単な制度設計にて行われた。
迅速な給付で助かった方々も大勢いることも事実ですが、悪意を持って虚偽申請した者も多々いることと思います。今回の詐欺のポイントは企業だけではなく、個人事業主やフリーランスも対象者としたことです。
企業ならば法人税の申告のため、毎年決算報告書を税務署へ提出するので事業実態は明確ですが、個人事業主やフリーランスは法人では無いので所得税となり、任意の確定申告での申請となります
確定申告は原則的な申告時期は有りますが、対象が個人なので知識不足や失念も有ることが考慮され、5年間まで遡って修正申告が可能な制度です。つまり事業実態が無くても、自分は去年事業収入が有ったと税務署に申告すれば受け付けてもらえます。例えば、去年25万円の事業収入が有ったが、今年は新型コロナで収入0円です。と言えば「持続化給付金」の対象者となります。
なぜ、最近になって2年前の「持続化給付金」の詐欺が摘発されるかというと、虚偽の申請をした個人は、当然ながらその後「確定申告」しておらず、税務署は容易に選別できるようになったからです。(持続化給付金を受け取った場合は雑所得なので、翌年の確定申告は必須なのに申告していない)
政府は、「持続化給付金」の第二弾とも言える支援金として、「事業復活支援金」を今年行いました。前回の反省を反映させ、この「事業復活支援金」の申請は厳格でした。
行政機関からアカウントを取得したり、事前に税理士や行政書士等の第三者の確認(有料)が必要になったり、複数年の売上実績により支援金額が決まるなど、不正し難く、不正しても実利が少なくなり経費倒れするような制度設計に修正されています。(不正は削減できますが、真っ当な事業者も能力が無ければ申請が難しい問題も有る)
政府は見せしめのために、悪質な詐欺行為者は逮捕の上で実刑や服役処分としており、詐欺行為に加担した者に自主返還や自白を促しています。給付金や支援金は国民の血税なので、今後のためにも徹底的に摘発してもらいたいものです。
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