秘技「ちゃぶ台返し」と「はしご外し」。
2024/01/21
岸田総理が自民党の裏金問題について、秘技とも言える驚きの対応を取った。
自身の出身派閥でも不適切な収支報告書不記載が発覚した途端に、自民党の保守本流と言われ、伝統のある派閥「宏池会」を解散すると表明した。
その翌日には、今回の騒動で立件者を出した最大派閥の「安倍派」や「二階派」も解散を決定した。
政治資金規正法は、所詮政治家が作った法律であり、自らを罰する厳しい法律とはなっておらず、会計士や秘書が罰せられる仕組みで有り、政治家立件には限界がある。
最大派閥の安倍派では、「死人に口なし」の戦略を取り、派閥の領袖であった故・細田前衆議院議長と故・安倍元総理の指示だったとして、幹部7人の立件を免れた。
今回の3派閥解散にて、自民党の国会議員の7割が無派閥となり、世論の雰囲気として麻生派・茂木派・森山派の所属議員は、悪のグループに加入しているように見られている。
岸田政権は、岸田派・麻生派・茂木派との3頭体制政治で構成されていたが、岸田総理が電撃的に派閥を解散したことで、事前の根回し相談が無かった麻生副総裁と茂木幹事長は「ちゃぶ台返し」された格好だ。
岸田総理の肝入りで組織された自民党「政治刷新本部」は、今後の派閥の有り方を議論する予定で有ったが、中間報告を出す前に主要派閥が消滅して「はしごを外された」格好となった。
本来、派閥の目的や役割は一定の機能を果たしていたが、派閥が無くなることで今後の自民党がどうなるのか?
過去の歴史を見れば、政治問題が発生するたびに派閥の有りようが議論され解消や縮小を繰り返したが、いつの間にか「復活」している。今回も厳しい世論に配慮して解消をアピールするも、知らないうちにまた復活するのかもしれない。
国会議員を375名も擁する大所帯の自民党が、一糸乱れず一枚岩の集団でいられるはずがない。人は3人いれば集まりができると言うが、大集団内に小集団は必ず形成されるものである。今後の自民党を注視しなければならない。
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