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社長ブログMS Trust Co., Ltd.

失敗すれば喰われてしまう。

2016/05/14

mitunixtu go-nnsann

5月12日に、電撃的なニュースが流れました。
度重なるリコール隠しや、燃費不正報告により、社会的信用を失墜させ、
経営危機を招いている「三菱自動車」が、日産と資本提携しました。
日産が三菱自動車の株式34%を買収し、実質的に傘下へ参入する内容です。

三菱自動車は、燃費不正発覚後には、株価も半減し販売実績も44%減少しました。
世界最大の売上を誇る「三菱グループ」ですが、御三家と言われる三菱商事は、資源価格
暴落による損失で、創業初の赤字となり、次の三菱重工は、豪華客船受注の納品遅れで
数千億円の違約金を支払わなければならず、最後の三菱東京UFJ銀行は、マイナス金利政策
により今後の収益悪化が予想されており、三菱自動車を支援できる状況にありません。

このように天下の三菱グループの間隙を突き、日産が破格の価格にて経営支配権を
手中に収めました。
さすがは、年間5億円の報酬を得ている「プロ経営者:カルロス・ゴーン」」です。
本来なら5000億円分の価値がある株価が、不正問題で半額まで暴落した時点で、2370億円
にて取得しました。
元々日産は、三菱自動車から軽自動車の提供を受けており、不正問題の発覚も日産からの指摘
でした。本来なら被害者でもあるので、逆に2000億円程度の損害賠償を、三菱へ請求できる立場です。
結果的には、日産が不正を発覚させ、三菱を経営危機にさせ、損害賠償金と相殺にて株式を取得し、
経営権を取得した形となってしまいました。(偶然なのか?意図的なのか?)
余りにも見事な、ゴーンマジックを見させてもらいました。

これで、日産・ルノー・三菱連合は、トヨタG・フォルクスワーゲンG・GMに次ぐ世界4位の
販売台数となり、トップ3グループに限りなく肉薄する企業グループとなります。

世界最大の売上高を誇る「三菱グループ」でさえ、グループ単独での救済が難しい
状況であった事も、ゴーンさんに運があった事とは言え、「機を見るに敏」での経営姿勢には
やはり脱帽です。

天下の三菱グループの有力企業でさえ、コンプライアンス違反や経営判断を誤れば
ライバル企業に、瞬く間に「喰われてしまう」恐怖を、今回はまざまざと見る事ができました。

やはり、ビジネスの世界は「一寸先は闇」ですね・・・・・。

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