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社長ブログMS Trust Co., Ltd.

「企業」は人なり。

2016/04/10

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先日、1年間通い続けた「男のはじめての料理」教室を、無事に終了致しました。
将来、女房が病に伏せった時に、せめて温かい料理の一品でも作れたら。との思いから
始めましたが、なかなか難しく、奥深いものだと、改めて感じました。
一応、基礎的な事は学んだので、レシピを見ながら作業はできるようになったと思いますが、
煮加減・焼き加減等の「あんばい」が分からず、こればかりは「経験」を積んで習得しなければ
なりません。
女房にも「作ってみてよ」と言われ、一度作った事がありますが、女房の牙城たる「台所」で、
どこに何があるのかも分からず、いちいち女房に尋ねるので、「超面倒くさい」と嫌がられます。
結局は、「マイキッチン」でも持たなければ自由に料理する事もできず、せっかくの免許皆伝も
封印しなければならないようです。
仕事をリタイヤしたら、趣味用のセカンドハウスを持ち、マイキッチンにて料理を探求してみたいと
思います。

先日、小売り大手の「セブン&アイ・ホールディングス」の内紛が表面化しました。
日本初のコンビニであるセブンイレブンを創業させ、カリスマ経営者と言われた
鈴木敏文会長が「引退」を表明しました。
詳細な内部事情は不明ですが、報道されている経緯だけを聞けば、絶対的権限を
持っている鈴木会長が、子会社であるセブンイレブンの井坂社長を解任させようとして
取締役会を開いたが、反対する取締役が多く、否決された事に腹を立て、「辞める」と
言い出した模様です。
数々の革新的なアイデアで、事業を大成させた伝説の経営者も、老いては「老害」を起こすの
だな~。と、しみじみ思いました。
コンビニカフェやドーナッツ販売等で、4期連続で最高益を出しているセブンイレブンの社長を
業績ではなく、自分の感情(物足りないとの理由)だけで解任しようとし、それに反対する部下
(他の取締役)が、自分の言う事を聞かなかったので、ご立腹との事です。
有名人であり企業の「顔」である自分が辞めれば、困るだろうとの嫌がらせの要因であり、とても
幼稚な行為と思いますが、個人企業でも無ければ、創業者でも無い上場企業なので、83歳の
老人が、今でも現役トップと言うのは健全ではありません。
晩節を汚すような退任となってしまいましたが、セブン&アイ・ホールディングスにとっては良い
機会なのかも知れません。「老兵はただ去るのみ」と言われるように、引き際も大切です。
鈴木会長は、イトーヨーカ堂の平取締役時代に、イトーヨーカ堂の新規事業として、アメリカの
セブンイレブンのフランチャイズとして、日本初のコンビニを開始しました。
おにぎり販売や公共料金支払い、ATM等の独自のアイデアで業績を伸ばし、本部のアメリカ
の事業も買収し、親会社であるイトーヨーカ堂をも吸収合併した、セブン&アイ・ホールディングス
を設立し、イトーヨーカ堂の創業家である伊藤一族を追いやり、同ホールディングスのトップに君臨
しました。今回の内紛には、大株主である伊藤家の仕返しも要因にあったようで、まるで経済ドラマ
のような社内抗争もあったようです。
企業の成功は「人」(人材)であり、企業の衰退も、また「人」です。
立志伝中のスーパーマンは、未来永劫ではありませんが、次々と新しいスーパーマンが
現れる企業文化を創ることが、最も大切な事だと思います。
特に組織の場合、いくらカリスマ経営者がいても、それを支える部下が、ろくでもない人材なら
成り立ちません。大成功したカリスマ経営者には、組織を支える大番頭(ナンバー2)が必ず
存在しました。しかし、晩年に仲違いする事も多く、やはり人生は分からないものです。
失ってから、その大切さを知る。これが世の常なのでしょう。

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